1973年1月26日(金)政経当局は学生投票が有効と承認。自治会再建へ一歩か

提供: 19721108
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【概要】

政経学部では、学部当局立ち会いのもと自治会(政経では学友会)再建への学生投票の点検が行われ、投票は有効と認められた。これによって学友会委員の選挙を経て学友会委員会を組織するという学友会再建への道が開けたが、一方でそれは“御用自治会”を生むものだという反発も。

【この日のできごと】

◎政経学部当局は自治会再建への学生投票を有効として承認した。
■革マルは社学でデッチ上げ自治委員総会を開いた。

【政経学部の学部投票が承認される】

「反革マル系の政経学部学生が、昨年11月から進めてきた自治会再建の学生投票の点検を、学部当局の立ち会いで行なった。『学生の過半数が投票し、その過半数が学友会を再建することに同意したものである』と学部当局が認め、学内にその旨を告示した。
同学部には、自治会として学生生活の充実や親善などを目的とした『学友会』が20年前からある。しかし、43年から翌年にかけての学生間の対立で、学友会は崩壊、機能は全く停止したまま。去年11月8日の革マル派による川口君事件で、反革マルの学生の間で再建運動が起り、学生投票が進められていた。
学部側は、再建の臨時措置に関する教授会見解として、45年に①学生大会の召集は在籍学生の3分の1以上の署名②学友会再建の決定は、学生の過半数の投票とその過半数の同意必要とする、などの三原則を学生側に示していたが、今回の投票は2777人が有効投票、うち2375人が賛成投票だった。
学部側は『今後、学友会会則に定める手続きで、再度学友会委員の選挙を行い、学友会委員会が組織されれば、正式の学友会として発足する』としている。
一方、学部立会いの投票点検について学生の間からは『学部投票は、学友会とは全く別の新しい自治会を認めるかどうかで行なったものだ』という声が強く、執行部に対する不満も強い。」(1973年1月27日付朝日新聞)

【政経学部当局の告示とその背景】

1973年1月31日付読売新聞によれば、夜になって当局が出した告示には「在籍学生の過半数が投票し、その過半数が学友会再建に同意したものと認める。」とあった。その背景にあった当局の考え方について、同記事は「学生の自治活動を『教育の一環』とみる学部側は、学友会委員任免の権限は学部長にあり、学生大会の召集にも学部長の承認が必要と主張する。もちろん学生たちは『御用自治会ナンセンス』と反発。学部と学生のミゾはかえって深まった。」としている。

【一文のスケジュール】

一文臨執名で出された「1・26 自治委員集会に結集しよう!」のビラによると「1/26 午後自治委員集会 1/27 自治委員総会 1/29 学部団交 1/30 学生大会」と集会が続く過密なスケジュールとなっている。折しも26日には革マルによる「全学連政治集会」が181教室で予定されており、臨執主導のストライキ中といえども、革マルとの緊張関係には厳しいものがあった。
「学友諸君! 一文をぼくたちの手でクラスの仲間と共に解放しよう。川口君の苦しみ抜いた文学部のキャンパスを怒りと悲しみで埋め尽くそう! 革マルを追い出せ! 死者につばをかけることを許すな! 学友諸君! 本日の自治委員集会を明日の総会へのステップとして克ち取ろう。学友諸君! 立ち上がれ! 一週間ストライキを貫徹しよう」。このビラのサブキャッチには「文学部を解放し、自らの生活空間を獲得せよ」とある。

【リンク】

1・26自治委員集会に結集しよう!
学生大会の勝利を真の勝利とする為に更なる闘いを準備せよ! 早大一文行動委員会