1973年1月25日(木)一文の試験中止に。自治委員総会開催の要件整う。教育学大でスト決定

提供: 19721108
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【概要】

一文ではスト期間中に自治委員選挙が進み、総会開催要件を満たした。当局は30日までの試験中止を発表。教育学部の学大で10日間のスト決議。これによって、政経学部、第一文学部、教育学部でスト実施となった。

【この日のできごと】

◎一文当局は30日まで試験中止、31日以降は日程通り行うことを決定した。試験強行の予定も出席する学生数が少なかったための処置。
◎一文、各クラスでの自治委員選挙の結果、定足数(総自治委員の2/5)を突破し、自治委員総会の開催が可能になる。
13:00 教育学部学生大会が開催され、賛成689、反対38、保留17で1月26日から2月4日まで10 日間のスト入りを決定した。
◎保田政経学部長以下三役が辞意を表明した(後日、撤回)。

【『一文有志の記録』から】

「25日、ピケットで1週間試験延期。この頃よりカクマルは平和共存策に出る。――後の情況判断では、カクマルは今年度は平和共存しておいて、人数的にも毎日同じ奴ら30名弱、彼らの領分を侵さなければ反ゲキせず、二文のみに攻ゲキを集中しておいて、そして新学期を待つ(春休みには個人テロか?)新学期からは、二文みたいなデマ、中傷で固めたキャンペインを張って、新入生から切り崩していくのだろう。我々のカクマルに対する憎悪が今よりも少なくなっていたら、そこでタタキつぶそうという考えだと思う。我々もより長期の戦略を立てねばならない。」

【ストライキの意義-臨執のビラから】

「学友諸君! 当局・カクマルへの怒りを込めてストライキ態勢を強固に構築せよ! 川口君は見ているぞ〜僕たちの文学部解放の斗いを! 各クラス・サークルにこのストライキを全力でもって実行する決行委員会を創出する団結と連帯を深めよう! 第一文学部に自立した自治運動の不滅の砦を打ち固めようではないか! それが残された者の責務である。
学友諸君! このストライキの意義を再度確認しよう。今までの廃墟のバリケードから僕達の言葉と行為を奪還し、解放された時間と空間へ飛翔 しよう。当局の自治会不承認、自治会運動圧殺、それと一体となった革マル派の二重自治会策動→試験への逃げ込みを我々は決して許してはならない。いまだ自治委員選挙の終了していないクラス・専修ではこのストライキ中に貫徹しよう。そして来たるべく新執の旗の下で学部・全学団交に勝利しよう。機動隊を導入し、政経の学友を官憲に売り渡した早大当局への反撃の闘いを組織せよ! 川口君虐殺の共犯者当局にその罪の重さを思い知らせようではないか!」
(“ともすると悲観しがち”-政経臨執・団実委名のビラから)
「今や当局は完全に我々の闘いに恐怖しきっている。4年生試験という分断策動にも失敗し完全な撤退をよぎなくされている当局を更に追撃しよう。油断することは許されない。持久的永続的な運動の展開が要請されていることは前提ではないか。ともすると我々は現在の運動に対し悲観しがちである。確かに思うようにクラスの組織化が進まなかったりスト体制の空洞化や運動の長期化に対する絶望感、といった状況がある。革マル糾弾そして自治会運動の創造へと発展した我々の3ヶ月間の闘いは今、それを意識的に妨害しようとする当局の管理支配というものにぶちあたっている。一切の話し合いを拒否する当局に向けた闘いを全学的規模で組織することが我々の当面の任務である。そのためにも我々は全学スト体制を構築し、また全学団交実行委を結成することによって『村井』を引きずりだそう。我々自身の脆弱性は我々が当局・革マルに向けて、また自らの自治運動を創造する過程においてのみ克服することができる。
全学の学友諸君!! 当局・革マル・マスコミによって『一般学生』と罵られ、それに甘んずることによって自らを免罪する時は過ぎ去った。今こそ自ら思考し自ら行動するという自主的自発的な運動が要求されている。我々の運動は、革マルのように黒寛が書いた設計図に基づいて動くようなものではない。まさに我々自らが設計図を造りつつ、それと同時に建設を行なっていく運動である。」

【政経学部長ほかが辞意を表明】

「紛争の続く早稲田大学で、今度は政経学部の保田順三郎学部長ら執行部5人がそろって辞意を表明、26日までに教授会に申し入れた。機動隊導入などの混乱を招いた責任をとる、というのが理由。」(1973年1月27日付読売新聞)

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