「1972年11月13日(月)徹夜の糾弾集会」の版間の差分
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'''【この日のできごと】''' | '''【この日のできごと】''' | ||
− | :: | + | ::早朝 2J級友はクラス決議にもとづき高田馬場駅でビラ配りを決行する。 |
− | :: | + | ::◎一文、教育等のクラス有志がビラを配布し、集会への結集を呼びかける。クラス討論も行われ、文学部は午後2時以降を休講に。 |
::◎一・二文連合臨時教授会・教員会が行われ、自治会執行機関の活動停止と自治会室の使用禁止、自治会三役7名の処分などを決定する。 | ::◎一・二文連合臨時教授会・教員会が行われ、自治会執行機関の活動停止と自治会室の使用禁止、自治会三役7名の処分などを決定する。 | ||
::::::除籍 第一文学部自治会委員長 田中敏夫 | ::::::除籍 第一文学部自治会委員長 田中敏夫 | ||
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::14:00 本部での集会は11日の倍近い人数となり、田中委員長らに糾弾が続いたが、革マルは黙りこくるばかり。川口君のスパイ活動とされる根拠を示すこと、各学部自治会・文連・早稲田祭実行委員会の執行部辞任を要求して革マルとの押し問答が続くなかで「六項目決議」を確認した。 | ::14:00 本部での集会は11日の倍近い人数となり、田中委員長らに糾弾が続いたが、革マルは黙りこくるばかり。川口君のスパイ活動とされる根拠を示すこと、各学部自治会・文連・早稲田祭実行委員会の執行部辞任を要求して革マルとの押し問答が続くなかで「六項目決議」を確認した。 | ||
::■革マルは「権力との緊張関係」「高度な政治力学における特殊な問題」として川口君のスパイ行為に関する事実の内容は明かせないとしながら「スパイ行為の事実を完全に立証、川口君の手になるメモを証拠物件として把握している」が同様の理由から大衆的には明かせないとした。 | ::■革マルは「権力との緊張関係」「高度な政治力学における特殊な問題」として川口君のスパイ行為に関する事実の内容は明かせないとしながら「スパイ行為の事実を完全に立証、川口君の手になるメモを証拠物件として把握している」が同様の理由から大衆的には明かせないとした。 | ||
− | :: | + | ::◎大学当局は午後9時以降、集会解散・閉門の警告を繰り返したが、午前0時を過ぎても2000人以上の学生が残り、徹夜で集会を貫徹する.。 |
'''【3000人の見守る前で】''' | '''【3000人の見守る前で】''' | ||
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:「まだ革マルとの緊張関係まだそれほどなかったし、われわれも同じ学生同士というある程度の信頼感があった。それが後々革マルによって裏切られていった訳だが」(一文1年)※ | :「まだ革マルとの緊張関係まだそれほどなかったし、われわれも同じ学生同士というある程度の信頼感があった。それが後々革マルによって裏切られていった訳だが」(一文1年)※ | ||
− | :: | + | ::※この部分はキャンパス新聞に載った2014.7.9.の集まりの発言から。 |
'''【リンク】''' | '''【リンク】''' | ||
+ | :[https://drive.google.com/file/d/0B2a-TK72_cq-dk1EVDBuWENzSkk/view?usp=sharing 連日、糾弾集会続く 72年11月10日付早稲田キャンパス新聞(発行は11月下旬と思われる)] |
2021年7月26日 (月) 11:40時点における最新版
【概要】
- 早朝、2J有志が高田馬場駅頭でビラを配布。一文、教育でも、革マル批判、集会結集への呼び掛け等のビラ登場。一文では朝から数クラスで討論が行われ、当局は午後2時以降を休講にした。昼頃、自主議長団によって開かれた本部集会に一文から田中敏夫全中自委員長等6人の革マルを連行、「川口君追悼集会」となった。事実経過究明に黙秘する革マルを3000人が囲み、徹夜で集会を貫徹した。当局は、一・二文自治会三役7名の処分を決定した他、「不祥事に関する総長声明」を発表した。
【この日のできごと】
- 早朝 2J級友はクラス決議にもとづき高田馬場駅でビラ配りを決行する。
- ◎一文、教育等のクラス有志がビラを配布し、集会への結集を呼びかける。クラス討論も行われ、文学部は午後2時以降を休講に。
- ◎一・二文連合臨時教授会・教員会が行われ、自治会執行機関の活動停止と自治会室の使用禁止、自治会三役7名の処分などを決定する。
- 除籍 第一文学部自治会委員長 田中敏夫
- 同 第二文学部自治会委員長 若林民生
- 停学(無期) 第一文学部自治会副委員長 大岩圭之介
- 同 第二文学部自治会副委員長 金子賢治
- 同 第二文学部自治会副委員長 武原光志
- 同 第一文学部自治会書記長 佐竹 実
- 復籍を認めない 第二文学部自治会書記長 竹内政行
- 除籍 第一文学部自治会委員長 田中敏夫
- ◎大学当局は、村井資長総長名で声明(「11.13声明」)を公表した
- 正午頃 自主議長団(11日の集会後、有志で結成)主催の集会が開かれ、本部での「川口君追悼集会」に。革マルは文学部中庭で「11.8の事態に関する態度表明全学集会」を開催。
- 14:00 本部での集会は11日の倍近い人数となり、田中委員長らに糾弾が続いたが、革マルは黙りこくるばかり。川口君のスパイ活動とされる根拠を示すこと、各学部自治会・文連・早稲田祭実行委員会の執行部辞任を要求して革マルとの押し問答が続くなかで「六項目決議」を確認した。
- ■革マルは「権力との緊張関係」「高度な政治力学における特殊な問題」として川口君のスパイ行為に関する事実の内容は明かせないとしながら「スパイ行為の事実を完全に立証、川口君の手になるメモを証拠物件として把握している」が同様の理由から大衆的には明かせないとした。
- ◎大学当局は午後9時以降、集会解散・閉門の警告を繰り返したが、午前0時を過ぎても2000人以上の学生が残り、徹夜で集会を貫徹する.。
【3000人の見守る前で】
- 昼頃から本部で、有志によって結成された議長団による集会が開かれた。文学部で集会を開いていた全中自の田中敏夫委員長を含む6人を連れてきて壇上にあげ、「川口君をスパイだとする証拠の提示」「自治会執行部、文連常任委、早稲田祭実行委の辞任」を求めて回答を迫った。参加者からも次々に発言があったが、セクト色の濃い発言には「帰れ、帰れ」のコールがあがった。川口君の同級生も壇上に上がり、上半身裸になって「真実を明らかにしてほしい」と訴えた。
- 夜になって田中委員長は「川口君のスパイ行為の事実を完全に立証・裏付ける川口君の書いたメモを証拠物件として把握しているが、権力との緊張関係と高度の政治力学における特殊な問題として公開することはできない」と発言した。
- 大学当局の再三の集会解散の警告にもかかわらず、深夜を過ぎても2000人が座り込みを続けていたが、翌14日午前7時45分、大学当局は「生命の危険」を理由に機動隊に出動を要請。田中委員長以下6名は、集会に残った400人の目の前で機動隊に救出される結果となった。
- この集会に集まった各学部の有志によって学部間のクラス討論連絡会議が結成されるとともに、事実経過の究明、執行部のリコールなど「六項目決議」を確認した。
【証言】
- 「いちばん私が頭に来たのは、革マルが川口を中核派のスパイだと言ったこと。これは死んだ人に対する屈辱的な言葉です。とんでもないことだと思った。私の戦略としては、向こうの土俵に乗ってしまったら絶対に革マルにやられてしまう。あの連中は頭もいいししたたかだから、なかなか責めきれない。このままではダメだと思った。川口が肉体的なリンチを受けた訳だから、もし良心の呵責があればこたえるだろうと思って、上半身だけだったけれど、私は裸になった。ここで、このまま寒さで死んでもいいやっていう気持ちでやっていた。それが良いか悪いかはわかりません」(一文2J)
- 「みんな機動隊が革マルを逮捕しに来たと思ったから、逆にみんなは革マルを守ろうとした」(法学部)※
- 「まだ革マルとの緊張関係まだそれほどなかったし、われわれも同じ学生同士というある程度の信頼感があった。それが後々革マルによって裏切られていった訳だが」(一文1年)※
- ※この部分はキャンパス新聞に載った2014.7.9.の集まりの発言から。
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