1973年3月31日(土)一文で自治委員集会。4.2総決起集会の行動方針を巡って討論。

提供: 19721108
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【概要】

一文で自治委員集会を開催。4月2日の全学総決起集会および入学式を巡って討論が交わされた。団交実行委員会からの「入学式粉砕」の発言がある一方で、執行委員会からの「いかに新入生と連帯するか」という提起もあり、本部前の集会から入学式の行われる記念会堂への移動に関しても、デモを組む、徒歩で行く等の意見の違いがあった。

【この日のできごと】

◎ 一文自治委員集会。


【入学式と総決起集会】

入学式当日に全学総決起集会を提起したのは全学団交実行委員会であった。前年の川口君虐殺事件以来、マスコミへの発言はするものの一貫して学生との直接対話を避けてきた村井資長総長が、「何もなかったがごとく入学式に出て来るのが許せない」(『一文有志の記録』から)という怒りと、革マル自治会を優遇してきたこれまでの二重支配体制への不信感を総決起集会という形で明らかにすることにより、新入生との連帯を図る試みであった。
訴えかけの方法については、強硬手段は新入生の気分を侵害しかえって疎外感を生み出す等の反対意見もあり、執行委員会が指揮系統をとり、団実委はオブザーバーという形での対応となった。すなわち、「入学式粉砕」が目的ではなく総長団交の確約をとることと新入生へのアピールが目的であることから、記念会堂前で集会を持った後混乱を招かないように記念会堂に入り、機を見て総長と折衝し、新入生に語りかけていくという執行委員会案が決定された。当日には革マルの全学総決起集会も予定されており、彼らの暴力的介入を招くような状況を避けることも必要だった。団実委、行動委には、党派に繋がりのある個人も参加していることから、革マルによる介入や抗争は時間の問題ともいえた。

【新入生へのアピール】

新執行部が選出された政経学部、教育学部、第一文学部では、承認を巡って当局との折衝が当面の課題であった。前年の11月以来運動の一翼を担ってきた4年生が卒業することは、思想的・理論的バックアップが希薄になることでもあった。そうした中で、新たな自治会像を構築し、在校生の賛同を得て共に新入生にアピールしていくのは容易ではなかった。一文の自治委員集会においても、入学式への登場を巡っては議論されたが、新入生に向けて何をアピールするかという具体的な内容については語られていない。『一文有志の記録』によれば「我々の運動の質を新入生に語りかけていく」となっている。

【総長団交へ向けて】

総長団交は、11.8以来の全学の要求であり、この間の運動の大きな柱でもあった。各学部を横断する形で団交実行委員会が設けられ、実現へ向けての討論が重ねられていた。団交の主なテーマは、「自治会」による在校生リンチ殺人という事態を招いた大学の管理体制の在り方への自己批判であったが、さらに具体的な要求については準備途上だった。それでも、一貫して学生と話し合う機会を設けてこなかった村井総長が登壇する入学式は、団交要求を突き付ける絶好のチャンスであった。


【リンク】

四年生「卒業予定者」に送るアッピール 一文行動委連合(準)
11.8川口君逆殺糾弾闘争の更なる質的深化に向けて~団実委への招請にかえて~ 第一文学部団交実行委員会